【体験談】夫婦で1年育休同時取得|男性育休のメリット・デメリット・取り方・収入

「夫婦で育休はとれるの?」

「男性でも1年間育休を取得できるの?」

「男性の育休はいつから取れるの?」

「夫婦で育休中の役割分担はどうしてた?」

「夫婦で育休を取るメリット・デメリットは?」

「夫婦で育休取得中の収入って・・?」

今回はこんな”知りたい”におこたえします。

2018年9月19日,娘が誕生しました。

夫は娘の誕生に合わせ10月初旬から約1年間育休を取得し,夫婦で育児を楽しみました。

今回は夫婦で育休を取得できた経緯,夫の育休の始まり方,男性育休のメリット・デメリット,育休中の育児・家事の役割分担について私の体験談をもとにまとめました。

POINT

●夫婦で育休を取りたいか早い段階で話し合おう

●安定期に入る頃に上司に妊娠の報告と育休取得したいことも伝えよう

● 男性育休を認めない ,パタハラは相談窓口へ報告相談し助けを求めよう

●出産までに夫の家事力をあげよう

●夫婦共にゼロスタートで,一緒に頑張れるのは夫婦同時育休のいいところ

夫が育児休業を決めるまで

男性も育児がしたい

妊娠が分かった頃から夫は「自分も育児をやりたい。子供の成長を家族で見守りたい。」と言っていました。

自分の子供のお世話をすることは,赤ちゃんを待ち望んでいた夫にとって『やりたいこと』だったのです。

お互いの両親がすぐ近くには住んでいないのと、まだまだフルで働いているため、頼れるのは夫だけ。

育児はスタートが肝心だと思っていたので、私も夫の育休に賛成でした。

夫婦で一緒に育休は取れる!

そもそも夫婦で一緒に育休は取れるのか,1年もとれないのでは?と育休について分からないことだらけ。

そこで厚生労働省の公式サイトで夫婦同時育休について調べたり,勤務先の人事部の人へ相談しました。

POINT

●男性でも子供の1歳の誕生日前日まで育児休業を取得できる

●夫婦で同時に育休を取得できる

●夫婦で育休取得中はどちらにも育児休業給付金が支給される

夫婦同時育休の詳しい情報

厚生労働省では、パパ休暇・パパママ育休制度を推進しています。

詳しくは厚労省公式リーフレットを確認してみてください。

厚生労働省公式サイト リーフレットより参照

イクメンプロジェクト

https://ikumen-project.mhlw.go.jp/

イクメンプロジェクトは、積極的に育児をする「イクメン」とイクメンの両立を支援する「イクメン推進企業」を支援し、好事例等を周知・広報するプロジェクトです。

厚生労働省ではこんなプロジェクトも取り組んでいるみたいで見てみると面白いです。

夫が育休を取るまで

育休開始までをタイムラインで確認

夫が育休を1年間取ると決めて上司に相談するところから,育休に入るまでを参考にタイムラインを確認してみましょう。

  • STEP.1
    上司に相談

    2018年4月(妊娠5~6ヶ月)安定期に入った頃に妻の妊娠を報告。

    まずは育休を取りたい意思を上司に伝えましょう。

  • STEP.2
    人事部に報告、手続き確認

    2018年5月(妊娠6ヶ月)上司に報告を済ませたら人事部にも連絡を入れましょう。

    育児休業取得申請書など手続きについて確認していきましょう。

  • STEP.3
    所属部署に報告

    2018年7月(妊娠8ヶ月)所属部署のみなさんに育休に入ることを報告。

    仕事の引き継ぎがあるので、遅すぎる報告は部内に迷惑がかかります。

    上司と相談し、スムーズに育休に入れるよう調整していきます。

  • STEP.4
    育児休業取得の申請をする

    2018年8月(妊娠9ヶ月)育休取得のために勤務先に申請書を提出。

    申請書は期限があるため勤務先の就労規則を確認しましょう。

  • STEP.5
    出産→会社へ報告

    2018年9月(出産)無事娘が誕生しました。

    この日夫は午前出勤し、午後から病院に来てくれ立ち会い出産をしました。

    出産後会社へ報告。予定日より20日早い出産でしたが、育休開始日は変更しないことに。

  • STEP.6
    育休開始

    2018年10月(生後0ヶ月)予定通りの日に育休開始しました。

    育休に入る前はしっかりと育休取得することを挨拶しお菓子を配っていました。

上司が男性育休を認めない・パタハラは適所に相談を

夫の育休も最初の「上司に報告」時点からつまづくことになりました。

「最初の1年目なんて,男がやることなんてない。」

「育休中のお前の仕事,代わりにできる人探してこい。」

こんなことを夫も個人面談で言われていました。

育休は拒否できない

●育児休業は女性・男性関わらず『法律に基づく労働者の権利であり,基本的に会社はその取得を拒否・制限することはできない』ので取得できる

●『配偶者が専業主婦(夫)や育児休業中である場合であっても、労使協定の有無にかかわらず、 原則として子が1歳に達するまで、育児休業をすることができます。』

厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし」より参照

私達夫婦は同じ企業に勤めています。

夫が上司に育休を拒まれた後、あくまで『相談』というカタチで私から人事部に聞いてみました。

うめこの実際送ったメール

Aさんへ

お疲れさまです。育休について質問がありご連絡させていただきました。

主人と話し合い,出産後から夫婦で協力して育児をしていきたいと考えております。

 

【質問】

①同じ会社ですが,夫婦同時に育休を取得できますでしょうか。

②夫婦で育休取得する場合,追加の手続きなど発生しますでしょうか。

③主人の上司から育休を認めてもらえない場合,取得できないのでしょうか。

4月に個人レビューがあったらしく,以下の理由で認めてもらえていないそうです。

・「産後1年目は男がすることは何もない」

・「もし育休とるならその間,担当していた顧客を代わりに持ってもらえる人を探せ」

 

Aさんから以前お送りいただいた厚生労働省のWEBサイトを確認すると,

『法律に基づく労働者の権利であり,基本的に会社はその取得を拒否・制限することはできない』

と記載があるため取得はできるのかな?と思うのですが,このまま認めてもらえない場合

どうすればいいのか分からずAさんにご相談させていただきました。

 

会社で男性の育休取得は初めてなので取得への理解が得られず難しいことかとは思いますが,

初めての育児を夫婦で乗り切っていきたいと思っています。

アドバイスいただければ幸いです。

どうぞよろしくお願い致します。

 

うめこ

本当は③の上司から認められないという点だけでもいいのですが,角がたたないようあくまで質問の1つのように相談してみました。

返信がこちら

>業務の引き継ぎ等は必要だと思いますので、

>休業開始時期など部署でよく話し合う必要はあると思います。

結構あっさりな返信で凹みましたが,人事部のAさんがこの内容を人事部長へあげてくれたのです。

人事部長から夫の上司に『育休を拒否することは法律違反。取得させてください。』とお達しがでたことで夫は無事育休を取得することができました。

同じ会社だからできましたが、そうでなければ男性が1人で立ち向かわなければなりません。

まずは上司に正しい情報を提示する

男性の育休について上司に知識がない場合,こちらから正しい情報を提示することでこのようなやりとりをせずとも上司の理解を得られることも可能かと思われます。

MEMO

正しい情報を上司に提示する

●育休が、法律によって労働者に認められた権利であること

●会社はそれを拒むことができないと法律で定められていること

それでも認めてもらえない場合

上司に認めてもらえなくても諦めないで

●人事部など相談窓口に助けをもとめる

●「育児休業の取得を請求する申入書」を、会社宛に内容証明郵便で送る

育休は法律で認められた権利だと伝えても上司からの理解を得られない場合は,私のように人事部など相談窓口に相談しましょう。

それでも解決できない場合は「育児休業の取得を請求する申入書」を、会社宛に内容証明郵便で送ってみましょう。

内容証明郵便は、後に裁判になった際に証拠ともなるものですから、会社がこちらの本気度を察知して態度を改めることもあります。

それでも(!)解決できない場合,労働局や弁護士に相談することになりますが,これ以上の詳しい情報は経験がないため調べていません。

まずは会社の相談窓口に問い合わせ,味方になってもらうのが一番ですのでがんばりましょう。

男性の育休開始日について

男性の育休開始日は出産予定日の翌日

MEMO

●男性の育休開始日は一番早くて出産予定日の次の日から

●予定日通りに生まれなくても,出産日から育休再申請ができる

男性の場合育休の始まりは生まれるまでわかりません。

出産日で再計算,再申請が可能なので安心してくださいね。

うめこ家の場合

うめこ家の場合

2018年10月10日出産予定日

2018年 9月19日出産

2018年10月11日 夫育休開始

娘は20日も早く生まれたため,夫も引き継ぎを済ませておらず、すぐには育休となりませんでした。

産後すぐ前倒しで育休取得できるよう調整しましたが,やはり仕事の引き継ぎをしっかり行いたいので当初の予定どおりの育休開始となりました。

(出産予定日当日は慶弔休暇が適応されるので開始は11日から。)

出産予定日より早く出産になりましたが、出産予定日より遅れる可能性を考え、夫の育休開始日が変動することは上司や部署のみなさんにあらかじめ伝えていました。

夫は出産当日に慶弔休暇を利用し、その後も数日に1日は有給休暇を取得し病院に通ってくれました。

仕事もすべて引き継ぎを終え、ついに育休を取ることができました。

夫婦で育児

夫婦で育休取得するメリット・デメリット

夫婦育休のメリット

●ママもパパも育児のスタートラインが同じなので一緒に頑張れる

●夜の寝かしつけ、夜泣きや頻回授乳も遠慮なく頼める

●話ができる大人が側にいる、1人じゃない安心感を得られる

●1年後職場復帰しても子供のお世話や保育園の送り迎えなどすんなり協力しあえる

●お風呂、掃除、ご飯などすべて分担協力しあえる

赤ちゃんのお世話は、慣れが重要です。

赤ちゃんとのスキンシップの中で発見や工夫をしていきます。

時間や仕事に縛られず育児にだけ専念できる、それを2人でおこなえることは幸福なことでした。

夫婦育休のデメリット

●夫の家事育児(のやり方)を不満、負担に感じる場合がある

●常に一緒で気を使う

●収入が減る

家事育児を毎日一緒にしていくなかでの衝突は避けて通れません。

喧嘩をするのではなく、お互いが歩み寄りベターなやり方がないか、たくさん話し合いましょう。

収入については後ほど紹介しますが、私の感想としては今まで通りの生活はできていたのでそこまでのデメリットではありませんでした。

思い返すと夫婦で育休取得は、私にとってはかなりメリットの大きい、幸せな時間でした。

夫婦での育児役割分担

基本的には『パパもママも同じレベルで育児ができる』を目標にかかげていました。

授乳だけは,完全母乳のためママが担当。

その代わり,オムツ替えやお風呂に入れるなどを積極的にパパが担当してくれていました。

ママ担当 授乳
パパ担当 オムツ替え お風呂に入れる

上記以外は担当を作らず、パパママが同じだけのスキルを持ち、手の空いている方がやると決めていました。

寝かしつけ お風呂準備 離乳食つくり ご飯を食べさせる
着替え 朝の体のケア お風呂上がりケア おでかけ準備
夜泣き対応 赤ちゃんと遊ぶ 散歩 おもちゃ消毒
哺乳瓶消毒 搾乳後の授乳 おもちゃ片付け1

家事の役割分担

料理以外はもとから家事スキルの高い夫。

この機会に簡単な料理もできるようになっておこうと目標を立てていましたが,結果は残念。

赤ちゃんがいる中でパパッとご飯が作れるようになるのは難しいようです。

自分の分だけのご飯や初期の離乳食は作れるようになりました。

その分洗濯や水回りの掃除など頑張ってくれていたり,役所への届出や各種手続きや契約を担ってくれていたのはありがたかったです。

ママ担当 炊事 中期以降の離乳食作り
パパ担当 届出や各種手続き 初期の離乳食作り

上記以外は手の空いている方がやるようにしていました。

床の拭き掃除 キッチン掃除 お風呂掃除 トイレ掃除
洗濯(畳んで収納) 買い物 ゴミ出し 寝室掃除
洗剤などの詰め替え 買い出し

また、家事は便利な家電にも助けられました。

結婚のタイミングで乾燥機付ドラム式洗濯機ルンバを購入していました。

この2つの家電がかなり活躍してくれ,現在(育休明けて共働き中)もなくてはならない存在です。

掃除しなくていい,洗濯干す・取り込む作業がいらないのは家事を大きく時短できます。

ぜひ出産前に検討してみてください。

POINT

●出産前から夫の家事スキルをあげておこう

●自分のことは自分でできるよう習慣づけておこう

●家事がラクになる家電を活用しよう

夫婦で毎日一緒だとケンカする?

普段からあまりケンカをしないのですが,毎日24時間一緒なのは初めてで不安でした。

出産後ホルモンの関係か,気持ちの浮き沈みが大きくワーっと泣いてしまうことも1年の中で7回ほどありました。

夫婦で赤ちゃんのお世話での衝突や夫の気持ちに余裕がない時の冷たい態度に合わせてケンカになり,涙がでてしまうという感じです。

お互い初めての育児で気が張っているし,ゆっくり心休まる時間が必要なんだと感じました。

MEMO

●ケンカしない,ということは不可能

●溜め込まずお互いの意見を共有しよう

●少しでいいので「一人になれる時間」をお互いに作ろう

育休中の収入

夫婦で育休を取る時に心配なこととして,収入があげられます。

収入自体は減りますが、生活できるだけの支給や手当はあるので安心してください。

POINT

●給料は0になるが,「出産手当金」「育児休業給付金」を受け取ることができる

●開始時賃金日額×支給日数×67%(育休開始から6ヶ月以降は50%)支給される

●社会保険料と厚生年金保険料の支払いが免除され,所得税もなし

●出産手当金や育休の給付金は課税対象にならない

●子供1人あたり毎月1.5万円の児童手当が支給される(*)

夫婦で収入が減るといっても給料の約7割(6ヶ月以降は5割)もらえるので,大丈夫だろうと夫婦で話し合い同時育休取得を決めました。

育児休業給付金の支給時期に注意
育児休業給付金は、出産日から4~5ヶ月後、育休スタートから2~3ヶ月後の支給が一般的なので最初の数ヶ月分の生活費は貯蓄はしておこう。
うめこの場合

勤続7年、技術職

月収:手取り平均25万円

実際に支給された毎月の給付金

●67%時:21万円

●50%時:15.7万円

同じ会社に務める夫も大体同じくらいかと思われます。

 

※お互いの給与明細を確認しない,家族貯金以外はそれぞれで貯蓄をする家庭です。

うめこ家の収入は毎月約42万円(50%時は31万円)

支出は毎月18万(折半で一人9万円)+自分の娯楽3~6万ほどなので生活には問題ありませんでした。

ただ,突然の出費があったり,旅行に行ったりしていたので赤字になる月も数回ありました。

赤字の月は育休中黒字になった月からカバーしていたので、貯金を崩さず生活できていました

まとめ

赤ちゃんの成長はママだけでなくパパも楽しみなのは間違いありません。

男性の育休取得率は2019年度で6.16%と未だに低空飛行を続けています。

育休は取りたいけど会社に認められないかも,昇進に響くかもと声をあげられない男性も多いはず。

昇進については育休あけすぐなので分かりませんが,育休は労働者の誰もが取得できる権利です。

0歳の赤ちゃんの時間は色濃く,日々の成長をそばで見守れるのは親の特権です。

貴重な時間を家族で過ごすことで,仕事復帰した後も仕事にハリができたと復帰した今ではそう思えます。

しかし,ただ育休を取るだけではなく,家事を分担できるようになる,育児の大変さをちゃんと覚悟しておくことが大事です。

自分のことは最低限自分ででいるようになっておきましょう。

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